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前立腺炎

前立腺炎とは

前立腺炎とは尿道の近くにある前立腺という組織が炎症を起こす病気です。はっきりとした原因は解明されていませんが、大腸菌などの腸内細菌やクラミジの感染が原因になることがあります。また、自己免疫の異常による影響も指摘されています。前立腺肥大症とは異なり、比較的若い世代の男性によく見られる病気です。
症状としては、陰嚢と肛門のあいだや陰茎の痛み、頻尿、尿意切迫感などが挙げられます。また痛みは、勃起・射精・排便時に強くなることがあります。
細菌性の場合、抗生物質の内服が有効です。全身状態が良くない場合には入院をして点滴を受けることもあります。細菌を原因としてない場合には、前立腺への血流を阻害するPDE5阻害薬、あるいは抗生物質・鎮痛剤・漢方薬などを用いて治療します。

前立腺炎の症状

前立腺炎の症状前立腺炎は、急性または慢性の2つに分けられます。急性前立腺炎は「急性細菌性前立腺炎」とも呼ばれ、細菌感染によって起こるものです。
一方、慢性前立腺炎は、細菌感染以外の原因であることが多く、ストレスや飲酒などの生活習慣が原因で発症するケースがあります。

急性細菌性前立腺炎の
症状とは

排尿時痛、頻尿、残尿感、発熱などの症状を伴い、尿閉に至ることもあります。高熱が出ると重篤な場合があるため、注意が必要です。この病気は30代~70代の男性に起こり、特に50歳以上の前立腺肥大を持つ高齢者に多く見られます。

慢性細菌性前立腺炎の
症状とは

下腹部の痛みや痺れ、陰茎や両鼠径部の痛みやかゆみ、頻尿、残尿感などの症状が起こります。これらの症状は必ずしも全て起こるわけではなく、様々な症状が現れることもあります。

前立腺炎の原因とは

急性細菌性前立腺炎の
原因は細菌から

細菌性ですので、抗生剤を1週間~2週間投与します。尿が出ない場合は尿道カテーテルを使用することも検討します。前立腺肥大症や神経因性膀胱が原因である場合は、抗生剤投与後にそれぞれの病気に対する治療が必要です。

慢性細菌性前立腺炎の
原因はストレスも
関係しているかも

慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)は、細菌感染などの特定の原因がなく、ストレスや飲酒、長時間座っている仕事、体の抵抗力が低下した状態などが関連しているとされています。この病気は20代~40代の男性によく見られます。

前立腺炎の検査方法

尿検査

急性細菌性前立腺炎の場合には細菌や白血球、赤血球などが尿中に見られることがあります。ただし、慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)では、尿検査で異常が指摘されることはあまりありません。

直腸診

直腸診は、肛門から指を挿入して前立腺を触る検査です。急性細菌性前立腺炎では前立腺の痛みを引き起こすことがありますが、慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)では痛みは現れません。

この検査は泌尿器科専門医が行うことが多いですが、全員が必ず行うわけではありません。患者様が希望する場合もありますが、泌尿器科専門医の判断により行われます。

超音波検査

超音波検査は、おしっこの通る道に大きな異常がないかをチェックするために行われる検査です。急性細菌性前立腺炎では、前立腺が腫大していることが確認されます。

一方で、慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)では、大きな異常が認められるケースは少ないとされています。

血液検査

炎症の度合いや白血球、CRPの値を測定するために行われる検査です。急性細菌性前立腺炎では、これらの値が上昇し、炎症があることを示します。

一方、慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)では上昇しないことが多く、PSAの値も非常に高くなることがあります。

急性細菌性前立腺炎・
慢性細菌性前立腺炎の治療

急性細菌性前立腺炎・慢性細菌性前立腺炎の治療直腸診や尿検査、採血検査を通じて前立腺炎の診断を行い、淋菌やクラミジア感染の疑いがある場合は性感染症の検査も行います。感染があれば抗生物質薬や点滴が処方され、重症状がある場合は入院と手術が必要です。
急性前立腺炎と前立腺肥大症を同時に発症することもあり、前立腺肥大症の治療は後者の治療が終わった後に行います。慢性前立腺炎の診断は、膀胱がんや尿路結石、膀胱炎、慢性細菌性前立腺炎などを除外するために行われ、尿検査は細菌の関与を否定するために重要とされています。
超音波検査や尿流量測定、膀胱内視鏡検査、性行為感染症の検査が追加されることもあります。

慢性前立炎にコーヒーは
よくない?日常生活で
気を付けること

慢性前立炎にコーヒーはよくない?日常生活で気を付けること

食事面

治療中は、カフェインを含む食品(コーヒーなど)や膀胱粘膜を刺激する食品(わさびなど)を避けるのが望ましです。カフェインは利尿作用があり、頻尿を引き起こす可能性があります。

適度な運動・長時間の
座りっぱなしを避ける

デスクワークや自転車・バイクなどによる長時間の座位は、会陰部に負担をかけ、症状を悪化させる可能性があります。治療中はできる限りこれらの活動を控え、こまめに立ち上がってストレッチを行うようにしましょう。特に座り仕事をする場合は、1~2時間に1回立ち上がって歩く時間を確保し、椅子にクッションを置くこともお勧めします。

入浴

きちんと湯船に浸かり、身体を温める習慣をつけることが大切です。下半身を冷やすことは避けるようにしましょう。

性行為

細菌感染が原因である場合は、医師の許可を得てから性行為を再開しましょう。

飲酒

飲酒は前立腺のむくみを引き起こします。治療中は、お酒を減らしたり、全く飲まないようにしたりすることを心がけましょう。