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膀胱炎、尿道炎

膀胱炎、尿道炎って
どんな病気?

膀胱炎

膀胱炎は、尿道から膀胱に細菌が侵入し、膀胱の粘膜に炎症を起こす病気です。

尿道炎

尿道炎は、尿が通過する尿道に炎症が起こる病気です。

女性や子供は尿道炎に
ならない?

女性は尿道が短いため、尿道炎は膀胱炎と同時に発症するケースがほとんどです。性行為を介した感染では子宮頸管炎として診断されることもあります。

膀胱炎、尿道炎の症状

膀胱炎の初期症状
チェック

膀胱炎の初期症状チェック膀胱炎の主な症状は頻尿、尿の混濁、排尿痛です。また、以下の症状も現れます。

  • 排尿時や終わりに灼熱感やヒリヒリ感がある
  • 尿意が我慢できない
  • 下腹部に違和感がある
  • 排尿後も尿が残っているように感じる
  • 抗生剤を飲んでも改善されない(間質性膀胱炎)

膀胱炎の種類は4つ

急性膀胱炎

尿道を経て侵入した細菌(特に大腸菌)によって発症します。治療を怠ると腎盂腎炎を合併する恐れがあります。

慢性膀胱炎

急性膀胱炎が長期化したものです。症状が慢性化する原因は、適切な治療が行われなかったり、基礎疾患(前立腺肥大症や糖尿病など)によって細菌感染したりすることで発症します。

出血性膀胱炎

肉眼で見える血尿を伴う病気で、子どもに多く見られます。原因は細菌・ウイルス感染、薬物、放射線治療、アレルギー反応などがあります。

間質性膀胱炎

細菌やウイルス感染が原因でない膀胱炎です。症状は急性膀胱炎と似ていますが、下腹部の痛みは尿が溜まった状態で生じ、排出することで和らぐことがあります。

尿道炎の初期症状
チェック

  • 排尿する時の違和感
  • かゆい、ムズムズする、痛がゆい
  • 排尿時痛
  • 頻尿 などの症状が見られます。

尿道炎で痛くなる
場所とは?

尿道の奥や出口などが痛くなります。ただし、症状がない場合もあります。

膀胱炎、尿道炎の原因

膀胱への細菌感染や薬剤、放射線療法、カテーテルの使用による反応によって起こります。

ストレスも関係?
膀胱炎の原因とは

細菌感染

膀胱粘膜は菌の侵入から防ぐ機能を持っていますが、加齢や免疫機能の低下などによりその働きが弱まると、膀胱炎を起こしやすくなります。

性行為

性行為により細菌が膀胱に侵入したり、尿道に小さな傷がついたりすることで、細菌が繁殖します。

ストレスや疲労

ストレスや疲労が溜まり続けると免疫力が低下し、細菌に対する抵抗力が弱まります。これにより、膀胱炎のリスクが高まります。

トイレを我慢する

排尿を我慢すると膀胱に尿が長時間留まり、菌が増殖しやすくなります。

尿道炎=性病ではない?性病以外の原因とは

ウレアプラズマやマイコプラズマ・ジェニタリウム、トリコモナスなどの菌も原因となります。また、刺激や自慰行為による皮膚の刺激など、他の原因も考えられます。

淋菌性尿道炎

淋菌によって引き起こされる尿道炎です。潜伏期間は数日~1週間で、尿道痛、膿の排出、外尿道口の腫れなどが見られます。

クラミジア性尿道炎

クラミジアの感染により引き起こされる尿道炎です。潜伏期間は1〜3週間程度で、薄黄色の透明な分泌物が排出されます。

非クラミジア非淋菌性
尿道炎

以下の細菌やウイルスによって引き起こされる尿道炎です。

  • 大腸菌
  • 膣トリコモナス原虫
  • マイコプラズマ
  • ウレアプラズマ
  • インフルエンザ菌
  • ヘルペスウイルス
  • アデノウイルス

マイコプラズマやウレアプラズマは、クラミジア尿道炎の症状と似ており、しばしば無症状であるため、感染に気づくことが難しくなります。

膀胱炎の検査方法

膀胱炎の検査方法

膀胱炎の検査方法

尿検査

尿の炎症度や膀胱炎の治癒状況を評価するために行われます。

尿培養検査

膀胱炎の原因となる細菌を特定し、有効な抗生物質を見つけるために行われます。

 

その他

再発性膀胱炎や難治性膀胱炎の場合、超音波検査や膀胱鏡検査、尿細胞診検査などの追加検査が必要になる可能性があります。

尿道炎の検査方法

症状の問診と尿検査を通じて、膀胱炎の診断を行います。原因菌を特定するために、綿棒で分泌物を採取したり、出始めの尿をPCR検査したりすることがあります。

膀胱炎の治療方法

膀胱炎の治療方法

膀胱炎の治療方法再発しやすいため、処方された抗生物質を完全に服用することが重要です。尿検査で細菌や白血球が残らないことを確認してから治療を終了します。

尿道炎の治療方法

感染症の病原体に合った抗生物質などの服用で治療します。

薬物治療(抗生物質)

抗生物質は菌を無力化したり増殖を抑えたりするために用いられます。

点滴や注射

淋菌や耐性菌に感染している場合は、点滴や注射で血管内に直接薬剤を投与します。

再発させない・感染させないための再検査を

病原体が完全に無力化されているかを確認するため、治療期間後には再検査することが推奨されています。

膀胱炎、尿道炎の
治し方と予防

膀胱炎の治し方と予防

以下の内容を心がけて治療を続けましょう。

水分を十分にとる

水分を十分にとる特に軽度の膀胱炎でしたら、水分を十分に摂取することで治る可能性があります。

トイレを我慢しない

尿意がある場合は、我慢せずトイレに行きましょう。

お腹を温める

お腹が温まると血の巡りが良くなるため、白血球や酸素、栄養が膀胱にも運ばれるようになります。

ストレスや疲労を
ためない

ストレスや疲労をためない免疫力を保つためには、寝不足や疲れを解消させ、体を休めることが重要です。

陰部の清潔を保つ

生理用ナプキンやシート、下着をこまめに交換しましょう。また、性行為の前後にはシャワーを浴び、外陰部の清潔を保ちましょう。

尿道炎は自然に治らない

尿道炎は自然治癒しません。放置すると尿道が狭くなり、膀胱や腎臓に感染症が生じるリスクが高まります。

尿道炎の予防

尿道炎はコンドームの使用や不特定多数の性交渉を避けることで予防できます。
性行為後の排尿も予防に役立ちますが、免疫力を保つためには清潔を意識することも重要です。